■ 会計ソフトの導入ノウハウ
会計ソフトを導入するメリット・デメリット、会計ソフトの選択法、導入を成功させるポイントなど、
「会計ソフトの導入ノウハウ」をQ&Aにまとめました。会計ソフト導入の際のご参考にして下さい。
→<Q1>会計ソフトを導入するメリットは何ですか?
→<Q2>会計ソフトを導入するデメリットはありますか?
→<Q3>会計ソフトや必要なハードにどの程度の予算が必要ですか?
→<Q4>どのような会計ソフトを選択すればいいですか?
→<Q5>どのタイミングで会計ソフトを導入すればいいのでしょうか?
→<Q6>会計ソフトを使うには、会計やパソコンの知識が必要ですか?
→<Q7>自社だけで会計ソフトを導入する自信がないのですが?
→<Q8>会計ソフト導入を成功させるポイントとは?
→<Q9>給与計算や販売管理もパソコンでやりたいのですが?
<Q1>会計ソフトを導入するメリットは何ですか?
■ 自社管理によりすばやい意思決定を
「経理」とは、「経営管理」の略と言われています。日々の経理の結果、作成される決算書や月次試算表は、まさに経営管理の基礎となる資料にほかなりません。日々の経理を自社で行い、試算表を自社で作成することにより、はじめて自社の数値を見る感覚が養われます。
ただし、従前より行われていた手書き帳簿の方法では、仕訳処理などに会計の知識が必要なことに加えて、作業に莫大な時間、すなわち人件費を必要とし、中小企業においては、自社で行うより会計事務所等にアウトソーシングする方が、正確性の面でもコストの面でも最も合理的な方法でした。
しかし、パソコンハードや会計ソフトが低価格化・高機能化し、誰もが簡単にパソコンを扱えるようになった現在においては事情が違います。会計の知識があまりなくても、極端に言えば仕訳の「借方」「貸方」がわからなくても、現金や預金の取引を入力さえすれば、元帳や補助簿などが自動的に作成され、月次試算表や決算書ができあがります。
記帳を会計事務所などにアウトソーシングしている場合でも、会計事務所に渡すための帳簿を手書きで作成しているケースが少なくありません。会計事務所に渡すための帳簿を手書きで作成するよりも、会計ソフトを活用して処理する方が、実は手間が少なくてすむことが多いのです。
会計ソフトを使用することにより、予算実績対比表や資金繰り実績予定表などの管理帳票を活用した財務管理を自社で行うことができ、勘ではなく実績数値を活用したすばやい意思決定が可能になります。
■ 従来の月次会計の流れ
[伝票起票]→[総勘定元帳へ転記]→[補助簿へ転記]→[試算表へ転記]→[管理帳票作成]
■ 会計ソフトを活用した月次会計の流れ
[伝票起票]→[伝票入力]→[すべて自動転記(総勘定元帳・補助簿・試算表・管理帳票)]
※伝票起票を省略する方法もあります。
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<Q2>会計ソフトを導入するデメリットはありますか?
■ 多少の初期投資が必要
会計ソフトを導入するには、会計ソフトの他に、あたりまえですがパソコン本体・ディスプレイ・プリンターなどが必要になります。もちろん、すでにお持ちでしたら、新しいものを購入する必要はありません。
会計ソフトおよびハード購入に必要な予算については、<Q3>をご覧下さい。
■ 操作習得まで業務が不効率に
パソコン会計は、キーボードの操作と、日本語入力程度ができれば、スムーズに導入が可能です。
しかし、パソコンの操作に慣れていない方がパソコン会計を担当する場合、基本的な操作の習得に多少時間を要するでしょう。基本的な操作を習得するまでは、業務の効率化というより、一時的に手書きなどの方法より、多くの時間を要することになってしまいます。
「実際にパソコン会計を行う方が、パソコンの操作に慣れていない。」この点が「パソコンよりも手書きの方が早い。」という理屈を生み、パソコン会計導入に関する障害となる場合が少なくありません。
手書き経理から、パソコン会計への移行期には、業務が不効率になることもありますが、それはあくまで一時的なものです。操作に慣れさえすれば、劇的に生産性が高まり、またパソコンの操作能力が向上することで、担当者のスキルアップにつながり、さらには他の業務でもパソコンを活用する下地ができるのです。
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<Q3>会計ソフトや必要なハードにどの程度の予算が必要ですか?
■会計ソフト:3〜5万円程度
会計ソフトは、多くのメーカーから発売されています。価格帯は大きくは実売で3〜5万円程度と、20〜30万円程度のものとに分かれます。実は両者の機能に大きな差はありません。20〜30万円の価格帯のものはデータベースエンジンにSQLなどの安定性の高いものを使用している点や、ネットワーク対応になっている点に差がある程度です。
購入するソフトウェアの価格帯の選択方法として、取引の量という観点から従業員の規模で判断する方法が合理的です。30名を上回るような会社の場合、20〜30万円の価格帯のもの。30名以下の会社の場合、3〜5万円の価格帯のものというのがひとつの目安になります。
■パソコンその他周辺機器:20万円程度
パソコン本体については、既にお持ちでしたら新しいものを追加購入する必要はありません。 新規購入の場合でも、本体・ディスプレイ・プリンター等を購入しても20万円程度で充分でしょう。各ソフトの説明書には、動作環境として「動作OS・対応機種・必要メモリなど」が記載されていますので、確認して下さい。
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<Q4>どのような会計ソフトを選択すればいいですか?
■ソフト内容の確認
会計ソフトは、多くのメーカーから発売されています。自社に合ったソフトを選定するためには、まずどのような会計ソフトが発売されているのかを知る必要があります。ホームページで情報収集するのもひとつの方法ですが、手っ取り早くは、大きなパソコン量販店などの店頭でカタログを入手すればよいでしょう。店頭であれば店員に各ソフトの評判や機能などを直接尋ねることもできます。
ある程度候補がしぼれれば、会計ソフトのデモを見て、実際の操作性や機能などを確認しましょう。量販店の店頭では定期的に各ソフトのデモが行われています。また、会計ソフトによっては、機能制限がついた試用版を出しており、自社のパソコンにインストールして実際の機能・操作性を確かめられるものがあります。
■サポート体制の充実
導入する側にとって、もっとも不安な点はソフトのサポート体制です。電話で操作の不明点に答えてくれるかどうか、必要なときに訪問サポートしてくれるかどうか(通常は有償です)、また税制改正や会計制度変更などによるプログラムの変更がタイムリーに行われるかどうか、など確認しておきたいところです。
■ユーザーがある程度多いものを選択
ソフト選択について、ユーザー数もひとつの目安となります。ユーザー数があまりに少ないメーカーのものは、@市場で評価されていないため製品自体が悪い可能性がある、Aサポートが期待できない、B採算が悪いため税制改正などに対応する次のバージョンの開発が行われないリスクがある、Cユーザーが少ないためユーザーのニーズを組み入れたバージョンアップがあまり期待できない、ということも予測されます。
会計ソフトについては、長く使いつづけるためにもユーザー数は大きなひとつの目安になるでしょう。
■会計事務所との連携
会計事務所と連携が取れるソフトがおすすめです。会計事務所から、月次会計データのチェックや、決算税務申告作成、財務上のアドバイスなどのサービスを受けている場合、同じソフトを使っていれば、Eメールやフロッピーディスクなどでデータのやりとりができ、コミュニケーションと事務処理の時間が短縮され、業務の合理化が図れます。また、同じ会計ソフトを使っていれば、操作や活用方法のアドバイスなども受けられると思いますので、より便利だと思います。
■もっとも確実な選択は
会計事務所のアドバイスを受けて、お勧めの会計ソフトを導入するのがもっとも確実な選択方法です。導入や操作が不明であれば、指導してもらえるでしょうし、同じソフトを使うことによって、お互いの業務の合理化にもなりますし、データを分析しての財務上のアドバイスもよりよいものが期待できるでしょう。
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<Q5>どのタイミングで会計ソフトを導入すればいいのでしょうか?
■期中からでも可能
会計ソフトの導入は、期首(決算期の始め)からだけではなく期中からでも可能です。いつからでも導入は可能ですが、初期的には多少生産性が下がり余分な作業も増えますので、年間を通して業務量の少ない余裕のある時期に導入する方が無難かもしれません。
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<Q6>会計ソフトを使うには、会計やパソコン知識が必要ですか?
■会計やパソコンの知識は最低限で大丈夫
会計の専門的な知識は、日常業務を行うについてはあまり必要ありません。仕訳伝票が切れる程度の知識、勘定科目が決めれる程度の知識があれば大丈夫です。ただし、決算については独自の決算調整を行う必要があり、ある程度専門的な知識が必要となります。専門性の高い部分については会計事務所のサポートを受けることをお勧めします。
また、パソコンの知識ですが、キーボードの操作と日本語入力ができ、フォルダーやディスクなど、若干のOSに関する知識があれば十分です。
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<Q7>自社だけで会計ソフトを導入する自信がないのですが?
■ユースウェア、会計事務所のサポートなどを活用
ユースウェアとは、パソコンの活用に関する指導を行うことで、ユースウェア業者に頼めば、インストールから導入指導、操作のトレーニングなどのサービスを受けることが可能です。
また、会計事務所でも、会計ソフトのインストールから導入指導や操作指導などのサービスメニューを持っているところもあります。
これらの専門家の力を借りれば確実に会計ソフトの導入に成功するはずです。
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<Q8>会計ソフト導入を成功させるポイントとは?
■最初の設定はシンプルに
導入当初は、部門や勘定科目や補助科目などを細かく設定して行いたい要求にかられるものですが、導入初年度は部門や補助の設定は凝らずにできるだけシンプルなものにして、確実に運用するようにします。2年・3年と時間をかけて少しずつもっとも自社にあった管理システムを構築すると考える方がよいでしょう。
■手順の確立
会計ソフトは、仕訳データを入力さえすれば自動的に各種帳簿の作成を行います。よって、実務上のポイントはその仕訳データの作成をもれなく行うことと、どのようなタイミングで入力するかの仕組みをあらかじめ決める必要があります。小口現金のデータに関してはどう取り扱うか、普通預金のデータに関してはどう取り扱うか、売上のデータに関してはどう取り扱うか、などをあらかじめ決めておき、その手順にしたがって処理することが正しくもれなく会計処理を行うためには重要になります。
■既存の方法との並行
導入当初3ヶ月程度は、既存の方法と並行して行うことが重要です。記帳による処理と会計ソフトによる処理の結果を照合し、会計ソフトで確実に処理できていることを確認してから全面的に移行するようにします。
■定型仕訳の登録・作業の省力化
ほとんどの会計ソフトには、仕訳を登録する機能がついています。たとえば給料支払・売掛金の入金・買掛金の支払・家賃の支払など、毎月必ず発生するものや頻繁に発生するものなどを会計ソフトに登録しておけば、入力画面で選択するだけで仕訳や摘要などが自動的に入力され、キーボードで入力する手間が省けます。
■セキュリティーの確立 〜機密性と保守性〜
会計ソフトで扱うデータは、企業にとって非常に重要な機密情報です。その管理には、機密性と保守性の観点が必要になります。
データに誰もがアクセスできないよう、パスワードによる利用制限のレベルを設定や、さらにインターネットにつながっているパソコンであればファイアーウォールの設定、急な停電に対して電力を確保する装置も必要になるでしょう。またデータのバックアップも重要です。レイド装置などで自動的にバックアップを行うだけではなく、FDやMOなどの外部メディアにも定期的にバックアップを取るようにしたいものです。
■会計事務所を上手に活用
会計ソフトやハードの機種の選定、会計ソフトの導入指導、月次会計データのチェック、会計ソフトの操作方法、会計ソフトのデータを活用した財務や経営の分析、資金繰りの指導など、会計ソフト導入について、会計事務所の知識や経験を活用するメリットは少なくありません。一度お取り引きのある会計事務所に、尋ねてみてはいかがでしょうか。
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<Q9>給与計算や販売管理もパソコンでやりたいのですが?
■ シリーズソフトのいろいろ
市販されているパッケージソフトには、会計ソフトだけでなく、同一メーカーで、販売管理・仕入在庫管理・給与計算などがシリーズ化されているものがあります。同一メーカーの製品なので体系や表示画面が似ているため操作などを習得しやすいことや、それぞれのソフト間でデータが連動するなどで、作業の効率化を図ることも可能になります。機能的に検討する必要はありますが、お使いの会計ソフトと同一メーカーのものも検討に値すると思います。
ただし、一度に複数のソフトを導入しようとすると、負担が多くすべてがうまくいかないこともありますので、ひとつの種類ごと確実に導入を進めていくことをお勧めします。
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