2012年10月10日 | 税理士ブログ

【節税】不良在庫を廃棄して節税しよう

今回は、余分なキャッシュアウトが不要で、
財務指標の改善もできる節税方法をご紹介します。

その方法とは・・・

『不良在庫などを廃棄処分する』方法です。

たとえば、100万円で仕入れた商品を廃棄処分した際は、
100万円の商品廃棄損を計上で きます。

しかし、商品廃棄損はもちろん、たな卸し資産は
税務調査時に細かくチェックされる項目なので、
慎重に取り扱う必要があります。

では、税務調査時のチェックに耐えうるためには、
どうすれば良いのでしょうか?

税務調査時に、商品廃棄損について確認される項目は、
下 記の点となります。

(1)廃棄理由が妥当かどうか

流行遅れ品や不良品であるこ となどの理由がない限り、
会社にとって大事なたな卸し資産を廃棄することは
通常考えにくいですからね。

(2)期末までに 廃棄が行われたことを証明できる書類があるか

次に廃棄業者から受領した原始記録(マニフェスト等)や、
社内稟議書などから、廃棄 の事実が調べられます。
いくら、廃棄の理由に妥当性があったとしても、
実際に期末までに廃棄が行われていないと、
その期の経費に 計上することはできませんからね。

★商品廃棄損を計上するために備えておきたい資料★

1.廃棄処分をした理由説明書
2.廃棄処分をした たな卸し資産の明細表
3.廃棄処分をしたたな卸し資産の仕入れ時期などがわかる書類
4.売れ残り・不良在庫の写真
5.廃棄業者の請求書、証明書

このように、売れ残りの商品や不要の材料を廃棄処分するときは、
単に商品廃棄損を計上するだけではなく、
その理由を明確にしておき、
廃棄の事実を証明する書類を揃えておく必要があります。

商品や材料など、たな卸し資産を抱えている企業にとって、
売れ残り商品や不要な材料を廃棄処分することは、
節税対策にとても有効です。

また、余分なキャッシュアウトが不要で、
貸借対照表の総資産も減らすことができ、
より身軽な財務諸表を作ることができる商品廃棄損の計上を、
一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。

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