2012年7月25日 | 税理士ブログ

【節税】 売上の締切日を利用して節税をしよう

こんにちは。
今回は、売上の締切日を利用する節税方法です。

■売上はどこからどこまでの期間を計上すれば良いのですか?

□通常、法人税は事業年度を単位として計算していきます。
例えば、4月1日から3月31日までの事業年度であれば、
3月31日までの全ての収入と支出を計算して、
決算と確定申告を行います。

取引先によっては、
20日締めや25日締めで請求書を作成している所もありますが、
締切日から決算日までの期間の売上(帳端売上)もピックアップし、
当期の売上に含めて計上する必要があります。

■締切日から決算日までに多額の売上があり、
 その売上を計上すると多額の利益が出るのですが、
 何か良い節税方法はありますか?

□決算日以前を売上締め日として、売上請求書を発行している場合、
その締め日を基準として、
その事業年度の収入と支出を計算することが通達で認められています。

ただし、以下のような条件があります。
(1) 商慣習その他その他相当の理由があること
(2) 締切日がその事業年度終了の日以前おおむね10日以内であること
(3) 締切日を毎期継続して適用すること

■売上は売上締め日で、仕入は決算日で締め切るということはできますか?

□売上を売上締め日としたならば、
仕入の締切日も売上に対応させる必要があるため、
仕入だけ決算日で締め切るということはできません。
もし、売上締め日は3月20日で、仕入を3月31日に締め切ったとすれば、
仕入分が11日分多くなってしまい、
売上と仕入が対応しなくなってくるからです。

■どのくらいの節税効果になるのでしょうか?

□締切日から決算日までの売上と仕入の差額分、
すなわち粗利益分だけ節税できるということになります。
また、忙しい決算作業の内、
帳端売上を拾い上げる手間を省けるという効果も生まれます。

ただし、毎期継続して適用することが条件であるため、
一度使うと経費を増やして節税をする効果は無くなります。
そのため、決算日間近に多額の売上が計上される場合など、
ここぞというときに一度検討してはいかがでしょうか。

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