2011年10月19日 | 税理士ブログ

【節税】役員に対する賞与を経費にしよう

◇今回の節税は役員に対しての賞与の支給です。

役員に対する賞与は、「事前確定届出給与」に該当しない限り、
経費として認められないこととなっています。

事前確定届出給与とは、通常、次のものをいいます。
その役員の職務につきボーナスとして支給する給与で、
株主総会から1か月を経過する日か、
その会計期間開始の日から4か月を経過する日のいずれか早い日までに、
税務署に対し、所定の届出をしている給与をいいます。

ただし、役員であったとしても使用人兼務役員という立場であれば、
その使用人分に対する賞与を経費として計上できます。

役員であっても賞与を支給することができることから、
節税につながるということと、役員の更なるやる気を引き出すことができます。

◇使用人兼務役員とは?

役員のうち、取締役営業部長など、
使用人としての職務をもつ者を、使用人兼務役員といいます。

なお、社長・専務・常務・監査役・税務上の役員等は、
使用人兼務役員になることはできません。

これは特定役員と呼ばれるもので、
特定役員となるかどうかは、株式の持株割合のほか、
議決権割合又は業務執行社員割合によって判定します。
詳しくは、http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5205.htm

また税務調査の際に、使用人兼務役員である旨を書面で証明できるように、
組織図を用意しておくことや、雇用保険に加入しておくこと、
使用人兼務の役職の名刺を用意しておくこと、
役員専任の際の議事録に使用人兼務役員であることを記載してしまうことなどして、
客観的に証明できるようにしておくことも重要です。

◇賞与はいくらでもOK?

そこが問題です。一定の条件があります。

・使用人兼務役員の使用人分の賞与として支給すること
・他の使用人に対する賞与と同一時期に支給すること
・その使用人分賞与が他の使用人に対する賞与と比し適正な金額であること
・その金額を損金経理すること(仮払経理等は認められない)

上記に注意して、慎重に設定しましょう。

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